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劉暁波とノーベル平和賞 - フィリピンニュース, 現地生活 最新情報発信
   
  劉暁波とノーベル平和賞
 

 613日、ノーベル平和賞受賞者の『劉暁波(リウシアオポー)』が、中国の病院で亡くなった。享年61だからまだ若い。

 

 劉暁波は2009年に『国家政権転覆扇動罪』という罪名で、裁判にかけられ懲役11年の判決を受け、収監中に肝臓癌となり、死ぬ間際に獄中から病院へ移送されたが、移送間もなく死亡。

 中国当局は『獄死』だけは不味いと思って形だけ病院に移送する形を整えたが、癌末期になるまで放置した緩やかな死刑であったとしか思えない。

 劉暁波の享年61から、ピンと来るのは青年期は『文化大革命』に当たり、劉暁波自身は1964年から1973年まで内モンゴルに下放されている。

 文化革命の評価というのは中国にとって鬼門のようで、『天安門事件』同様いまだ真相、実態は詳らかにされないが、人心、国土が荒廃した時代であったのは間違いない。

 中国で仕事をしていた時、『あの人は紅衛兵でワアーワアーやっていた人で、中味は空っぽ』という話をよく聞いた。真摯に取り組んだ人も居たかも知れないが、多くは付和雷同、時の中国指導部の権力闘争に利用されただけで何も残らなかった。

 そのワアーワアー組が要領良く出世した連中が今の中国指導部だから、中国の人間的お粗末さは当然といえば当然。

 さて、劉暁波はノーベル平和賞を2010年に受賞した。その前年はアメリカ大統領戦に当選したばかりのオバマがプラハにての『核なき世界』の演説一本で受賞し、極めて政治的な受賞として騒がれた年でもあり、結局、オバマは演説が巧かっただけで何らこの面での実績を作れず、8年の任期を去った。

 核廃絶を本当に考えているならば、最近国連で採決された核兵器禁止条項にアメリカは賛成するべきであるし、唯一の被爆国であるにも関わらずそれに追随、反対した安倍自民党など馬鹿としかいいようがない。

 核の問題といえば1971年に日本の『佐藤栄作』は『非核三原則』で沖縄の返還を成し遂げたとして受賞したが、後にアメリカの核持ち込みを認めた密約がバレてしまい問題になった。

 しかしノーベル賞は受賞後に辞退という例はあるが、授賞理由が嘘でバレて返還させるということはないようでどうにもならず、日本の恥は末代まで伝わる。

 この佐藤の受賞は日本側の金を使ったロビー活動が成功した訳で、平和賞に限らず各賞は毎回、自薦、他薦を募って選考委員会にかけるらしくロビー活動が強い所に賞が行くのが多い。

 ノーベル平和賞は1901年から始まり、昨年で105年の歴史を持つが、今までの受賞歴を見ると、個人は104人、団体は28となり、また受賞者なしの年は19ある。

 個人は政治家が多く、団体は赤十字国際委員会が3度受賞していて、その他国連関係が多く、国連の傘下組織が受賞するなど八百長臭いが、それはそれで良いだろう。

 受賞者なしの年というのは結構あって、第一次、第二次世界大戦と重なり確かに平和賞どころではない。

 先述した政府などが推薦した人物から選考されるから、スターリンやムッソリーニといったファシストも推薦されていて、逆説的にヒットラーも推薦されている。

 ただ、中国が目の敵にするように平和賞は政治的側面があるのは避けられず、それぞれの年の受賞者の顔ぶれを見ると確かに本人はともかく、所属国は怒るだろうなという人も多く、旧ソ連のサハロフ、中国のダライ・ラマ、劉暁波、ミャンマーのアウンサンスーチーと独裁国には嬉しくない聞きたくない受賞である。

 それにしても、劉暁波が判決を受けた『国家政権転覆扇動罪』など、言論で民主制を呼びかけただけで拘留、懲役だから『治安維持法』そのもので、最近日本で成立した『共謀罪』と全く根は同じで、右の安倍自民党と左の中国共産党が同じ考えを持っていることに皮肉を感じる。

 こういう時こそ、今も運動しているらしいが、日本国憲法の第9条(戦争放棄)をノーベル平和賞にという運動は貴重に思える。

 最後に、ノーベル平和賞は生存者に授与する決まりで、唯一例外は1961年受賞のハマーショルド国連事務総長で、ハマーショルドはアフリカのコンゴ動乱調停のために飛行機で移動中に北ローデシア(現在のザンビア)上空で乗機が墜落し殉職した。

 1980年代終わり頃、小生はその墜落地点へ行った事があった。場所はザンビア第2の都市『ンドラ』郊外で、もう記憶は薄れているが、ンドラからかなり離れたブッシュの中を入った所に碑があり、兵隊が警備していたから重要な場所になるのだろう。

 墜落の原因はミサイルで撃墜されたという説もあったが、被弾した痕跡はなく否定されている。当時はフライト・レコーダーのない時代で、真相は闇の中だが、操縦士が飛行場を間違えて激突したとの説が有力になっている。

  Homepage: http://cebushima-blg.jugem.jp/
Updated: 2017/07/22 (土)

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