フィリピンが丸見え!最新ニュース, 地域・生活情報発信!
[]  01-01
[]  01-01
[]  01-01
フィリピンニュース
   

ニュース
政治
経済
社会/文化
ニュースの壺
インタビュー
情報
概況
歴史
政治/政府
地方行政
統計資料
歴代大統領
国民的英雄
地図
コラム
セブ島工房
英語学校奮闘記
大野のブログ
ICANまにら
KAZU
JRエクスプレス
マニラ社長
BUNBUN
ダルマ大将
志乃(Shino)
反町真理子
RYO
ダイチャング
あん
ライフ
・生活情報 
・CEBU   ・MANILA
・CLARK  ・BAGUIO
・DAVAO  ・ILOILO
・BACOLOD
・他の地域
PR
 
フィリピンで戦死した叔父の真実 - フィリピンニュース, 現地生活 最新情報発信
   
  フィリピンで戦死した叔父の真実
 

 小生の叔父は日本が降伏した1945(昭和20)年8月15日の16日前、7月31日にフィリピン・ルソン島の山中で戦死した。ということを毎年、この時期に書き綴っているが、75年目を迎えた今、新資料を入手したので改めて書いてみたい。


【こういう文書を見ると字は綺麗に書ける方が良いと思う】

 昨年11月に日本へ行って、長年、胸に引っかかっていた叔父の戦死状況を初めて文書で確認することが出来、写真-1がその文書になる。

 この文書は福島県庁に直接足を運んで取得したものだが、日本の場合、軍籍に就いた者には『兵籍簿』というものが作成され本籍地に保管されるが、叔父の場合は兵籍簿は存在していなくて写真-1の『戦時死亡者調書=戦死調書』一枚しかなかった。

 しかも手書きの癖字の原本からのコピーなので読み難く、暗号を解読するように読み解くが、改めて解説すると、叔父の所属部隊は前々から推測していたが『陸軍歩兵73連隊』と分かった。

 当時の日本の徴兵制では20歳になったら本籍地のある自治体で徴兵検査を受け、本籍地を管轄する連隊に入隊する仕組みになっている。

 東京で生まれ育った作家三島由紀夫が、本籍のあった兵庫県で徴兵検査を受け、風邪であったのにも拘らず『結核』と誤診され、徴兵免除されたのは知られた話だが、農林省の高級官僚であった三島の父親が手を回して徴兵逃れをしたのではないかとの話も残る。

 その徴兵免除が、三島の劣等感となって作品や生き方に生涯影響を与え、その最後がかつて陸軍士官学校のあった現防衛省敷地内での割腹自殺するとは、何とも皮肉で象徴的な出来事であった。

 さて、叔父の本籍は原発銀座、2011年に原発爆発のあった福島県の町にあり、それから福島県の会津若松にある連隊に入営するが、会津若松には歩兵29連隊と歩兵65連隊があった。

 29連隊は仙台編成であったが、1925(大正14)年に会津若松に移り、この連隊は中国大陸を転戦の後、『餓島』といわれたガダルカナルでも戦った歴戦の部隊だが、仏印に移って敗戦はヴェトナムのサイゴンで迎える。

 一方、65連隊の編成地は会津若松、しかし29連隊が会津若松に移った年に廃止され、その後1939(昭和12)年に復活するが、廃止前の駐屯地は朝鮮半島の龍山であった。

 これから叔父は昭和11(1936)年に徴集されているので、時間的には65連隊に入営したと見て良いが、徴兵されて訓練も受けずにすぐに外地の部隊へ向かうとは考えられないが、軍歴を記載した兵籍簿がないと知りようがない。

 『戦死調書』に記されている歩兵73連隊は1936(大正5)年、朝鮮半島の羅南で編成され、1931(昭和6)年の満州事変、1938(昭和13)年の張鼓峰事件に出動している。

 

 最近、日本が中国を侵略した戦争行為を『日中戦争』と記載する例を散見するが、日本は中国に宣戦布告していないので国際法上『戦争』とは呼べず、満州事変の延長『日中事変』あるいは『日華事変』と見るのが正しく、といって呼び方がどうであろうと日本が中国を侵略した歴史は変わらないが。


 時期は分からないが叔父が羅南から母親宛に送った荷物の墨書きの木の札が残っていて、これには羅南と記されていて、既に73連隊に所属していたのが分かる。

 また、金鵄勲章を受けていて、叔父は張鼓峰事件で武功を上げ受勲したのではないかと考えるが、金鵄勲章は戦後の1947(昭和22)年まで制度が残り、戦死したために死後受勲と考えられるが定かではない。

 73連隊は1944(昭和19)年12月にフィリピン・ルソン島のリンガエン湾に上陸するが、叔父の『戦死調書』の『内地港湾出発 戦地到着』という欄には昭和19年12月15日釜山出発、12月29日に北サンフェルナンド上陸と記され、73連隊のフィリピン上陸と平仄は合う。

 釜山から海路24日もかかっているが、既に制海権と制空権を日本軍は失っているこの時期に釜山からフィリピンへ輸送船で行って上陸出来たこと事態幸運で、多くの日本軍輸送船は台湾とフィリピンの間にあるバシー海峡で潜水艦攻撃によって沈められている。

 

 『勤務概要』という欄にフィリピンに上陸した叔父は、翌日から2月5日まで『バウアンノ』という場所で警備という記載があり、この『バウアンノ』がどこにあるか調べてみた。

 

 上陸した場所は現在の『ラ・ウニオン州』で、この州内に似たような自治体があるかと調べると、州中部海岸沿いに『BAUANG』という、現在人口8万人ほどの町があり、フィリピンでは『ANG』の『G』は発音しないが、日本語読みにすれば『バウアン』で、『バウアンノ』の記載は耳から入った発音を書き留めたためで、この地に間違いない。

 

 次に2月10日から3月15日まで『イブラレノ』で戦闘及び警備という記載が続くが、上述のラ・ウニオン州、その隣山側の『ベンゲット州』にも似たような町の名前はなく、これは町の下のある地区の名前のようだ。

 

 『イブラレノ』に続いて、2月15日から6月15日まで、バギオ北方90キロで警備と記載されているが、これはこの地の日本軍が敗走を続け山の中に逃げ込んだ動きの一つで、既に双方が戦うという体を成していない。

 

 山に逃げ込んだ叔父の隊は更に敗走を続け、6月15日から7月18日まで、『マンカヤン』地区警備とあるが警備とは名ばかりで、いかにして食うかと、日本兵は山中を食料を得るためにさ迷い、餓死、病死者が折り重なった時期である。

 

 この『マンカヤン』、ベンゲット州の最北端に『MANKAYAN』という町があり、表記の場所で間違いはない。この地は昔から鉱山の町で敗戦まで日本の三井鉱山が銅を採掘していた歴史を持つ。

 

 叔父の隊と日本の鉱山会社と直接関係はないであろうが、この地は標高1000~2000m以上の山の連なる山岳地帯で、付近の地図を見ると行き付く所まで敗走したという感が強い。

 

 『7月30日より同島74Kの戦闘……』と同欄最後に記載されていて、……以下は判読不明。ここで死亡の欄には場所『岩木島(ルソン島のこと)バギオ北方74粁』、傷病名『胸部盲貫銃創』とある。

 

 ここで重要なのは同欄の『死亡年月日及時分』に『昭和20年7月31日9時』と記載されていたことで、叔父は胸を撃ち抜かれて翌日に死亡していることで、即死ではなく1日苦しんだ後に死んだことが分かった。

 

 この報告書を書いた人は上官の准尉だが、戦時中の記録がかなりいい加減に残されていることを加味しても、叔父の戦死の時間的経緯はほぼ正確であり、叔父の戦死の状況は分かったといって良いだろう。

 

 こうして、叔父はフィリピン戦で50万人といわれる日本人戦死者の1人として名を連ね、ルソン島の山中に草生す屍として土に還っているが、それにしても降伏する16日前に撃たれて戦死するとは何ともいいようがない。

 


  Homepage: http://cebushima-blg.jugem.jp/
Updated: 2020/08/07 (金)

Share |
 
セブ島工房 ::: フィリピンニュース・情報 Philippines Inside News
 2020年は新型コロナに始まって新型コロナで終わった年と記憶に刻み付けられるが、このままコロナの猛威は2021年も続き、その先もどうなるか分からない。【写真-1 フィリピンの浅瀬..   | 2020-12-26
 日本のニュースで東京の『駄菓子屋』のことを書いた記事があった。筆者はフィリピン関係の記事を主に書いていたが、そちらの方面にも関心があったのかと興味深く読んだ。【写真-..   | 2020-12-19
 12月14日現在のフィリピンの新型コロナ感染者数は451839人、死者は8812人と発表されている。 相変わらず感染は収まっていないが1日当たりの感染者数が1千人台半ばとなっていて、以前..   | 2020-12-16
 11月末現在でフィリピンのコロナ感染者累計は43万人を超えた。日本の感染者数は同時期に15万人に迫っていて、総人口はほぼ同じの国なのでフィリピンは日本の3倍近く罹患しているか..   | 2020-12-07
 外交官として国を代表して派遣される者を普通は『大使』と呼んでいるが、正確には『駐箚特命全権大使』といい、駐箚(ちゅうさつ)とは公務員が国の命令によって派遣されて駐在す..   | 2020-11-27
11月10日、台風が相次いで襲来して洪水、浸水騒ぎの起きている最中、ルソン島中部にあるパンガシナン州(人口300万人超)で、週刊誌のコラム執筆や地元ラジオ局でコメンテーターを務..   | 2020-11-20
10月最後の30日深夜に『ショーン・コネリー』の訃報がニュースで流れた。享年90と聞いて『007も年取ったな』と思ったが、まだ生きていたのかという気もした。 【写真-1 日比谷の..   | 2020-11-16
 2013年11月8日、100年に一度といわれた巨大台風『ヨランダ(30号)』がヴィサヤ地方を襲い、未曽有の被害をもたらし、それから丸7年経ったが、セブの新聞で報道されなければ思いだ..   | 2020-11-13
 2020年アメリカ大統領選挙の開票を巡って混乱していると報道は伝えているが、それは誤りで通常と変わらないという見方もある。 【クリスマスまでにはアメリカのゴタゴタも終わ..   | 2020-11-08
  外交官として国を代表して派遣される者を普通は『大使』と呼んでいるが、正確には『駐箚特命全権大使』といい、駐箚(ちゅうさつ)とは公務員が国の命令によって派遣されて駐..   | 2020-11-02
12345678910,,,146
    
ニュース コラム ライフ
【逮捕】 セブの空港で 偽造..
セブのヨット・ハーバーにて
【選挙】 2022年大統領選 立..
セブで思う日本の駄菓子屋とサ..
【労働】 コロナ禍で海外に取..
【実情】 コロナ禍で 貧困化..
セブで迎えるコロナ禍のクリス..
【承認】 2021年度国家予算 ..
【大幅】 2020年GDP成長率予測..
コロナ禍のセブ島の様子
【新設】 3ヶ所目となる在日..
外交官の品格とは
【苦境】 フィリピン航空 破..
ドゥテルテ政権下のジャーナリ..
【工業】 常石造船 セブの経..
【重要】 セブ市の新型コロナ..
セブで思う007の訃報
【甚大】 ルソン島北部の台風..
【影響】 新型コロナ感染者40..
台風『ヨランダ』から7年 進..
21【実質】 史上初 GDP3期(1月..
22セブで思うトランプの敗北
23【連続】 ルソン島南部の台風..
24セブで考える外交官の質とは
25【累計】 10月末現在 新型コ..
26墓にも階級制があるフィリピン..
27
28【偽装】 フィリピンの退職者..
29セブで食べるキビ団子とトウモ..
30【不振】 コロナ禍で 9月の..
31セブから飛んだ特攻機
32【二番】 インドネシアのコロ..
33セブで考える醜悪な東京オリン..
34【醜悪】 下院議長の椅子を巡..
35セブで思うアメリカ大統領の狂..
36【一番】 セブ島とヴィサヤ地..
37【雇用】 コロナ禍で 9月の..
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
【一番】 セブ島とヴィサ..+ 6330
【二番】 インドネシアの..+ 6070
【偽装】 フィリピンの退..+ 6036
【醜悪】 下院議長の椅子..+ 5835
【雇用】 コロナ禍で 9月..+ 5571
【不振】 コロナ禍で 9月..+ 5091
【累計】 10月末現在 新型..+ 4884
【連続】 ルソン島南部の..+ 4305
【重要】 セブ市の新型コ..+ 4006
【甚大】 ルソン島北部の..+ 3984
【影響】 新型コロナ感染..+ 3971
【実質】 史上初 GDP3期(1..+ 3363
【工業】 常石造船 セブ..+ 2881
【苦境】 フィリピン航空..+ 2518
セブで考える外交官の質と..+ 1202
セブで考える醜悪な東京オ..+ 1032
セブから飛んだ特攻機+ 1018
墓にも階級制があるフィリ..+ 1001
セブで食べるキビ団子とト..+ 997
セブで思うアメリカ大統領..+ 977
21【新設】 3ヶ所目となる在..+ 938
22台風『ヨランダ』から7年 ..+ 922
23セブで思うトランプの敗北+ 920
24セブで思う007の訃報+ 905
25ドゥテルテ政権下のジャー..+ 903
26+ 875
27外交官の品格とは+ 856
28【大幅】 2020年GDP成長率予..+ 773
29【承認】 2021年度国家予算..+ 659
30【実情】 コロナ禍で 貧..+ 570
31コロナ禍のセブ島の様子+ 530
32【労働】 コロナ禍で海外..+ 507
33【選挙】 2022年大統領選 ..+ 476
34セブで迎えるコロナ禍のク..+ 413
35セブで思う日本の駄菓子屋..+ 400
36セブのヨット・ハーバーに..+ 320
37【逮捕】 セブの空港で ..+ 263
38+
39+
40+
41+
42+
43+
44+
45+
46+
47+
48+
49+
50+
51+
52+
53+
54+
55+
56+
57+
58+
59+
60+
61+
62+
63+
64+
65+
66+
67+
68+
69+
70+
71+
72+
73+
74+
75+
76+
77+
78+
79+
80+
81+
82+
83+
84+
85+
86+
87+
88+
89+
90+
91+
92+
93+
94+
95+
96+
97+
98+
99+
100+
フィリピン留学情報
MAAS!留学
セブ島留学・セブ留学ならMAAS!(マーズ)留学へ
メルマガ購読(無料)

メールアドレス(半角) 
Share |
会社紹介お問い合わせお知らせディレクトリ
全体:861,796 今日:40 昨日:183
PH-INSIDEに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
E-mail: help@ph-inside.com
Copyright (C) 2002 ph-inside.com. All rights reserved.