
【写真-1 フィリピンの感染者は50万人を超えた】
(1) 新型コロナ大流行で世界は恐々-
2020年がこんな年になるとは誰も思っていなかった。全世界で7800万人以上が感染、死者は171万人を数えるというから第2次世界大戦以来の惨禍といっても過言ではない。この時点で感染者数の多い国順は、アメリカ1820万人死者32万人、インド1000万人死者14万人、ロシア726万人死者18万人で、日本の感染者20万人、フィリピンの46万人など可愛らしいくらいである、流行は2021年も続き、東京オリンピックなど吹き飛ぶのではないか。
(2) 大統領選でトランプ落選-
トランプの様なならず者をようやく駆逐したアメリカを評価する向きは多いが、あんな馬鹿者に投票する人間が投票者の半数に迫る、7000万人を超えたことから、アメリカ型民主主義は試合には勝ったが勝負には負けたといって良い。選挙後の動きでもアメリカ人の劣化を改めて知らしめたが、2021年のトップ・ニュースは『トランプ逮捕』になりそうだし、なって欲しい。

【写真-2 中央の古い建物は香港の最高裁判所】
(3) 中国による香港の自由圧殺-
トランプに劣らず中国共産党の香港に対する圧政、弾圧は酷いもので、なりふり構わずだが、中国の多数派を占める漢民族の本質はそういう所にあり、それが自慢する『中国4000年の歴史』を作っている。それにしても、あれほど盛り上がった香港の運動はどこへ行ったのかと思うが、利に敏い広東人の本質が出たのであろう。それでも世界中で声を挙げ続けないと香港の自由は死に至るが、この点でも日本の政府は本当に駄目な見本。
(4) 核兵器禁止条約の発効-
唯一の被爆国なのに全く核兵器に対して鈍感な日本の政府と国民。日本は反対票を投じる無様さでいつまでも被害者面するなと批判される始末。こういった条約は署名と批准は別物で、50ヶ国の批准が成されないと発効しないが、10月にホンジュラスが50ヶ国目となって2021年1月に発効する。しかし核保有国は全て無視だからこの条約も看板だけとなりそうだが、始めの一歩であることは間違いなく、希望は繋がる。
(5) 株式市場の異常な高騰-
コロナ禍で世界の国は経済成長はマイナスとなり、ほとんどの業種も影響を受けている。こういった経済状況なら景気の動きに敏感であるはずの株式がどういう訳か高騰して、アメリカでは3万ドルに達し、日本もバブル以来の高値を回復した。この様に経済原則とかけ離れた高騰は自滅行為だが、コロナは少数の資産家が肥る構造を明らかにしたが、投機資本主義の終焉を予感させる。
(6) 世界食糧計画にノーベル平和賞-
ノーベル賞もロビー活動で決まるというのは昔からいわれているが、特に平和賞はその動きが露骨で、名誉欲にかられた政治家連中が毎回蠢いている。今年は国連機関の受賞となったが、こういう大組織に贈るというのは当たり前過ぎて、もう少し知恵を絞ったらどうかと選考側に物申したい。

【写真-3 バンコクの寺院にて】
(7) タイの王政批判デモ-
王室に対する『不敬罪』があるためか、タイ国民の王室への畏敬感は少々異常ではないかとタイへ行く度に思っていたが、新国王になった人物の尋常ならざる人間性から若者を中心に王室批判が噴出し、以前では考えられなかったデモが発生。根本は王室、軍など既存勢力との闘いであり道は険しい。
(8) 中国の経済侵略への反発-
好むと好まざると中国の世界経済への影響は大きいことは事実で、嫌中だとか反中などといっていられる時代ではない。しかし、中国の一党独裁体制は奇形であり、経済発展を巧妙に絡めた新帝国主義といっても良い新興国への経済支配が活発。特に『一帯一路』政策は要注意だが、党と企業が組んで進めているから強いといえば強く、自滅を待つしかないのだろうか。日本など中国を知り、アメリカの仲間と遇されているから両者の間で上手に立ち回れる立場と思うが、政財界は腰砕けの風見鶏で、これでは両方の国から馬鹿にされる。
(9) ロシア・プーチンの永久独裁化-
全くしぶとい人物だが、プーチンに限らず、アメリカのトランプ、中国の習、そして日本の安倍と独裁、権力の強化が目立った。アメリカはまだ選挙が機能しているからトランプを追い落とすことは出来たが、プーチンなどはインチキ選挙で正当化を図り、とうとう死ぬまで最高権力者に居座れる様になった。中国の習は元々選挙のない国だから談合、権力闘争で成り上がって君臨するが、どのような強力な王朝も必ず滅ぶのが中国4000年の歴史でもある。
(10) レバノン・ベイルート港での大爆発-
こういことがあるという見本のような爆発事故にはビックリした。8月4日午後6時過ぎ、港の倉庫に保管されていた硝酸アンモニウム2750トンに溶接の火花が引火して爆発。死者203人、負傷者6500人以上を数え、30万人以上が家屋の損壊など大被害を受けた。広島の原爆の10分の1の爆発力があったと推定され、核爆弾以外では史上最大の爆発といわれている。6年間も危険物を保管していた当局に批判が集まり、その後内閣総辞職に発展するが、一時は反政府組織の犯行ではないかとの観測も出たが考え過ぎ。

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