 中国は南シナ海に存在する諸島に対して領有権を主張し、艦船を派遣して周辺6ヶ国と摩擦を起こしている。
フィリピンも南沙諸島の帰属を巡って中国と角を突き合わせているが、中国の圧倒的な軍事力には敵わず国際社会の場に紛争を持ち込んで外交的解決を計っている。
そんな中、国防省は2016年までに戦闘機を6機導入する計画を発表した。
フィリピン空軍の戦闘機は1965年にアメリカから『F5戦闘機』(写真)が23機無償供与、また1989年~1998年にかけて11機が追加供与され保有機数35機となり、東南アジア諸国内では超音速戦闘機を持つ唯一の国だった。
しかしいずれも供与された機は中古で部品や整備不足、老朽化などで漸次姿を消し、2005年には残存していた16機全部が退役処分となった。
このため、現在のフィリピン空軍には保有する迎撃戦闘機はゼロ、先日にも中国機と見られる領海侵犯機に対して追跡が出来なく、空軍機の充実化が議会などで叫ばれていた。
航空母艦を進水させるような中国に対してわずか6機の地上配備で何が出来るか疑問ではあるが、主に偵察に使いたい模様。
アメリカもこの海域でのフィリピン側の軍事力強化の必要性は感じており、機種は決まっていないが戦闘機の供与が実現されると見られている。
|