 国家警察が所有するヘリコプター(PNP)3機の購入を巡って、アロヨ前大統領の夫ホセミゲルが議会から追及を受けている。
これはアロヨ政権下で購入した3機が新品という名目で予算が付けられ、その内2機が中古機であったことが発覚、しかもその中古機の持ち主はホセミゲルだったという内容である。
ヘリコプター疑獄に関してはこのヘリコプターをアメリカより輸入した会社の社長が上院の委員会で『2004年5月の大統領選キャンペーン用にホセミゲルに5機を販売した』と証言を行った。
代金はホセミゲルの会計担当者が支払ったが金額などは不明となっている。新機で40万ドル以上もするヘリコプターを5機も同時に購入するとは豪勢なものだが、税務調査をすればその資金の出所を解明できそうだが、フィリピンで弱いのが税務調査能力といわれるからなかなか真実に迫れない。
この時購入された5機の内2機が2009年9月、PNPに新品価格として水増し購入されたのが事件の大まかな構図になる。(写真が疑惑のヘリコプター)
法を司る警察がこのような疑惑事件に手を染めるのがフィリピンの体質で、これは軍も同様で時の権力者に使嗾される構図が次々と浮かび上がっている。
上院委員会はホセミゲルを近日中に招致する予定だが、体調不良で出席を拒んだ前例から、今回も応じないと見られている。
こういった反応に対して、追及する上院議員からはフィリピンから出国できないように、入管の監視対象リストに入れるよう司法省に求めると表明されている。
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