8月18日に前内務自治長官ら搭乗者3人(操縦士含む)の乗った軽飛行機が墜落した原因について、アキノ大統領自らがマラカニアン宮殿で13日に調査結果を公表した。【写真は引き揚げられた遭難機】
これによると、事故9カ月前の2011年1月、右エンジンのプロペラを交換した際に部品の取り付けに問題があり、燃料供給系統とそれによる点火不良があったことが判明。
また、機体の安全性を審査した民間航空局(CAAP)が発行した証明書について(1)機体整備後の試験飛行の事実がない。
(2)そのため架空の試験飛行をでっち上げて他人が署名。
(3)CAAPの審査官が耐飛行証明書を不正発給などが判明。
このため司法当局は運航会社と審査官に対して刑事、行政責任を追及する手続きに入り、審査官は既に停職中。
また、死亡した操縦士についてもセブ・マクタン国際空港を離陸23分後、右エンジンが不調になり、この時点で引き返せば墜落は免れたと指摘。
離陸60分後にエンジンが停止、マスバテ空港に緊急着陸を試みた時に操縦士の無理な旋回などで機体が失速、操縦士が緊急時の訓練を十分に受けていなかったことも墜落の原因と断定した。
この結果からCAAPの行っている安全審査のインチキさが明るみになって、米国、EUなどから指摘されているフィリピンの航空運航安全レベルの格上げは遠退くとの観測もある。

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