 フィリピンの最高裁判事定員は15人、半年近く1人欠員だった15人目の判事にアキノ大統領は反政府武装組織(MILF)との間で進めていた和平交渉で団長を務めていた『マルビック・レオネン』(49歳)を任命した。【写真】
今回の選考は一次選考を通過した15人の法曹関係者から、最高裁長官などで構成される選考機関の『司法弁護評議会』の評議員8人が投票で最終候補者7人を選出し、この7人の推薦者から大統領が任命。
選ばれたレオネンは最高裁歴代判事として172人目の任命。レオネンは49歳、最高裁判事の定年は70歳のため、定年まで勤めると21年と長期に渡る。
経歴は国立フィリピン大学法学部卒業後、法学部教授、法学部学部長などを歴任の後、2010年、アキノ政権が発足以来MILFとの和平交渉を行い、2012年10月、和平枠組み合意を実現させている。
また、和平交渉相手だったMILFはレオネンの最高裁判事就任を好意的に受け止めており政府の『新交渉団長が誰になっても交渉は続ける』と大統領あてに書簡を送っている。
なお、今後予想される和平交渉に関連する提訴があった場合、審理から外れると本人が言及。今回の任命によってアキノが任命した最高裁判事は長官を含めて計4人、残る11人は前政権アロヨが任命していて『政治任命』の難しさが表れている。
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