フィリピンの上院と下院で承認されていた『性交同意年齢』を引き上げる100年ぶりの改訂法案が、3月4日大統領の署名によって成立した。

性交同意年齢とは自ら性行為を判断出来ると見做される法律的な年齢の下限で、具体的には性交同意年齢に達しない者と性交をした場合、同意があるなしに関わらず犯罪として扱われる。
性交同意年齢は国よって様々で、アメリカは州によって違い16歳~18歳、カナダ、イギリス、フィンランド、韓国、ロシアが16歳となっている。
フランス、スウェーデンは15歳、ドイツ、イタリアは14歳。日本は13歳で、今回12歳から16歳に引き上げたフィリピン並みの低年齢で、明治時代から変わらず人権団体からは引き上げ改定が求められている。
フィリピンで成立した法案では15歳以下の者との性行為は犯罪となり、有罪の場合禁固40年以下が科されるが、性行為をした者同士の年齢差が3歳未満で同意があった場合は処罰対象となっていない。
これは中学生同士が性行為をしても処罰されないことになるが、フィリピンは10歳から19歳の若年出産が多く、政府のデータでも1日当たり約500人が出産していて、年齢差を設けて追認するのは問題があるとの指摘が強い。
ただし、被害者が13歳未満である場合はこの例外は適用されない。
また、フィリピンは児童の性的虐待を伴う人身売買が多く、関与した者に対して20年~40年の重罪が科せられることになった。
今回の法案発効によって、児童との性交を目的にやって来る海外からの不埒な者は問答無用で逮捕されることになるが、こういった連中は更に地下に潜り、根絶は難しいのではといわれている。

|