会計検査院の元職員で、国軍の裏金汚職事件を議会で告発した『ヘイディー・メンドーサ』さん(写真)が、会計検査院の委員として最高執行部入りすることが、5日大統領府から発表された。
彼女は検査院在任中の2004年に行政監察院の要請で国軍汚職を調べ、巨額の使途不明金、不審な銀行の記録などを突き止めたが、アロヨ政権上層部からの圧力が強く、中途で止めざるを得なかった経緯があった。
このため彼女は公務員上級職試験に受かったキャリア組にも関わらず2006年、22年間務めた会計検査院から去った。
今年の2月に上・下院の委員会に参考人として出席した彼女は、数字を上げての国軍汚職追及の手は厳しく、汚職撲滅を掲げるアキノ政権のめがねにかかり声がかかった。任期は2018年までの7年間となっている。
この異色の大抜擢に対しては異論も多いが、内部告発が出世につながるとなれば、物言わざる汚職蔓延の公務員達の刺激になるのではと見られている。
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