 マニラ国際空港には相互のアクセスがない不便なターミナルが3つあるが、国内航空会社の相次ぐ増便によって生じている過密化が解消できず、運航、安全面の問題が指摘されている。
国際民間航空協会がマニラ国際空港に認定している1時間当たりの適正離発着便数は36便となっているが、既に1時間当たり43~45便に達していて安全基準を超えている状況になっている。
これに対して当局は有効な解決策を持っていなくて、マニラ国際空港を拠点にする多くの民間航空学校に対して6ヶ月以内に移転する計画書の提出、あるいはマニラから陸路で2時間近くかかるクラーク国際空港への振り替えなどが提案されているが根本的な解決には程遠い。
国内移動の主力が航空に移り、必然国内各航空会社の乗客数は年々右肩上がりになる状況に対応できずに当局が空港整備を怠ってきたことや、航空会社主導の成り行き任せの増便が今回の事態を引き起こしている。
なお、マニラ国際空港の2011年度第1四半期の国内線利用者数は前年同期比18%増の約460万人に達している。
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