フィリピンのフラッグ・キャリアーであるフィリピン航空の座を脅かす、低価格航空会社のセブパシフィック航空【写真】の2015年度決算によると、総収入は前年より45億ペソ増えた565億ペソ(約1412億円)となった。

純益は前年の8億5400万ペソから43億9000万ペソと、5倍以上になる驚異的な伸びを示した。
収入の内訳は旅客収入が6.2%増の426億8000万ペソで、貨物収入が10%増の34億6000万ペソとなっている。
また、利用客数に関しては前年より8.9%増の1840万人となった。
利用客の増加に関して会社側はフライト数が増えたことと、これが純益増につながっていると分析している。
セブパシフィック航空の現在の保有機は55機で、これは前年から3機増えている。
また保有機種も400人が搭乗できるワイド・ボディのエアバスA300としたために純益増につながっていると見ている。
このように順調な業績を残しているセブパシフィック航空だが、無理な運行体制のためか定時運行がほとんどの便に維持できなく、他の低価格航空と同様の慢性的な遅れが出ていて、安全面と共に問題が指摘されている。
この問題はマニラ空港の過密化と運用の不手際にも要因があって、航空会社だけの問題ではないが、膨張路線をひた走るセブパシフィック航空には改善策が求められている。
なお、セブパシフィック航空はフィリピンと日本との間に成田2便(セブ、マニラ発)、名古屋、大阪、福岡へ各1便の計5便を就航させている。
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