ドゥテルテ政権下で推し進めた鉄道、道路、橋梁などの巨大建設プロジェクトの一つ『セブ-マクタン第3橋』が、4月27日ドゥテルテ大統領を迎えて開通式を行い、4月30日から一般に開放された。

【写真手前側がセブ市中心に向かう】
ドゥテルテ政権下で推し進めた鉄道、道路、橋梁などの巨大建設プロジェクトの一つ『セブ-マクタン第3橋』が、4月27日ドゥテルテ大統領を迎えて開通式を行い、4月30日から一般に開放された。
同橋はドゥテルテが大統領就任後の2017年3月に起工式が行われ、在任中に完成した数少ない巨大プロジェクトとなった。
同橋の正式名称は『Cebu–Cordova Link Expressway(CCLEX)』で、マニラ首都圏を中心に高速道路を運営する会社の子会社が運営するセブで初の有料道路となった。
CCLEXの全長は8.9キロ、マクタン側の出入口になるコルドヴァ町の浅瀬を埋め立てた道路に橋本体とセブ市側の高架道路を組み合わせた構造となっている。
CCLEXはレイテ島-サマール島を繋ぐ『サン・ファニーコ橋(2164m)』を抜いて国内最長の橋となり、セブ港を利用する客船と貨物船が橋の下を通るために橋の下部から水面までは51mある。
CCLEXの総工費は330億ペソ(約700億円)だが、マクタン側の出入口を一般道路に無理に繋げたために早くも渋滞が起きている。
そのために同社は専用道をマクタン-セブ国際空港まで5~8キロの距離で延伸させる計画を持っているが、100~150億ペソの追加投資が必要で実現までに困難が予想されている。
CCLEX運営会社は1日4万台の利用と計算しているが、セブ市の南部埋め立て地に繋がっているためにマクタン島からセブ島南部に向かうには便利だが、セブ市をバイパスしているために物流を含めて利用台数の算定は甘いとの指摘もある。
この第3橋は開通したが、第4の橋架橋プロジェクトが2020年から既に始まっていて、こちらは日本の低金利、長期払いのODA資金(日本の税金)を使い総工費は約1200億円、竣工は2028年を予定している。
同橋は今回開通した第3橋とは反対側に架けられ、第3橋のような橋さえ造れば何とかなるのではなく、セブ側沿岸部とマクタン側空港まで専用の高架道路を始めから造るようになっている。
なお、CCLEXの通行料金だが、オートバイ、乗用車は90ペソ、バス、小型トラックは180ペソ、大型トラック、コンテナ車は270ペソに設定されているが、現在のところ利用車は名所として記念写真を撮る観光橋の域を出ていない。
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