 世界のカジノ都市ではアメリカ・ラスヴェガスが第一に有名だが、2006年からはマカオが世界一のカジノ売り上げを誇っている。
これは中国大陸のバブルで金余りの博打好きが押し寄せた結果で、中国人=漢民族の博打に対する偏愛は群を抜き、フィリピンにも北イロコス州にカジノがあって、ここには台湾から直行便が乗り入れている。
こういった博打客を当て込んで日本でパチンコ機やパチスロ機の製造、ゲームソフトなどを手掛ける会社がフィリピン・マニラに世界最大級のカジノ施設を建設している。
この会社は業界大手の『ユニバーサルエンターティメント』社で、同社の2011年度3月期の連結売上高は450億円強。
同社は2008年にマニラ国際空港近くのマニラ湾の埋め立て地40ヘクタールを買収。2010年、フィリピン政府からカジノ運営会社として国内に4社ある中の1社として認可され、また、同開発地が経済特区に認定された。
総投資額は23億ドル、合計室数2000を超すホテルを3棟建設、他にカジノ棟、高級飲食街、ショッピングモールや高級コンドミニアムなどを併設し、2014年開業を予定している。(写真は完成予想図)
同社はフィリピン国内のカジノ売り上げは15億ドルに達していて、将来性があると見込み、アジアの博打好きの富裕層を狙っているが、フィリピン政府当局側の認可を巡って巨額な賄賂工作が暴露されたり、強い影響力を持つカトリック教会側から『博打都市作り』が強く指弾されているなど、必ずしも順風満帆な状況とはなっていない。
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