高級ホテル・グループのシャングリラ・ホテルはフィリピンではマニラ首都圏にマカティ・シャングリア【写真】とエドサ・シャングリアなど4軒、そしてリゾート地のセブ・マクタン島とボラカイ島で2軒を営業している。
高級ホテルならば安全対策は万全と顧客は思うが、フィリピンではしばしばこういった高級ホテルで殺人や盗難などの事件が起きている。
1999年11月、マカティ・シャングリア・ホテル14階で、宿泊客のノルウェイ人が室内で何者かに殺害された事件があった。
被害者側がシャングリアのホテル警備の不備を相手取った民事訴訟で、この程フィリピン最高裁はシャングリラ側の過失を認める判決を下した。
ホテル側の主張は認められず、原告側に総額5千2百12万ペソ(約9800万円)を超える支払いを命じた。
フィリピンの民事裁判は長引くのが通例で『金のある方が勝ち』という格言もあり、13年目で結論が出たことに被害者が外国人だったことと、ホテル側の訴訟戦略に誤りがあったとの法曹関係者の指摘がある。
この事件は被害者が電気コードで縛られ、パソコンや現金、カードなどの貴重品が盗られているため物盗りの犯行と見られている。
ホテル内の監視カメラに不審な外国人男女が室内に入る様子が写っているが、捜査は他の外国人殺人事件同様迷宮入り状態となっている。

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