6月下旬から行方不明だった54歳の日本人男性(首都圏マンダル―ヨン市在住)と42歳のフィリピン女性は、国家捜査局(NBI)の捜査によって、ケソン州インファンタ町【人口約7万人・地図】在住のフィリピン人男性3人が殺害された2人の遺体を同町に遺棄したことが判明した。
NBIはこの3人を拘束して取り調べているが、調べでは6月30日頃、首都圏在住の知人から『ゴミを捨てたい』と依頼された。
その1時間後、知人が乗用車に乗って同町ボボインにある川岸に到着。同日午後8時過ぎ、ゴミと称した2人の遺体を川沿いの空き地に埋めた。
その時、遺体を包んでいた赤い毛布が地面に落ち、翌日近所の住民から不審な毛布として警察に通報があり、地元警察はこれを押収。
毛布には血痕と見られる赤い染みが付着し、同時に男物の靴下も発見された。
この警察の動きを知った被疑者3人は、同日夜に2遺体を掘り起し、バンカ(小型ボート)に乗せて5キロほど沖合の海上に遺棄した。
警察は遺体捜索を試みたが、海上に投棄した2遺体には砂を詰めた袋を重しにしているため、2遺体発見は困難な状態という。
この3人に遺体処理を依頼した首都圏在住の男はNBIの調べで、犯行の一部を自供していて、これによると『殺したのは自分の息子たち』であり、犯行は6月28日だったと具体的な数字を挙げ、全容解明は間近いと見られていた。
ところがこの人物、NBIが一時釈放した間隙を縫って所在不明、逃亡したと見られている。また、直接手を下した同人物の息子も7月下旬にアメリカへ逃亡、NBIの不手際が目立つ立件となっている。
同事件の発端は、殺害された邦人の前のフィリピン人妻(既に死亡)の連れ子(邦人とは血縁関係はない)への財産分与で、邦人の現在の内縁のフィリピン人妻とトラブルが生じ、犯行に至ったのではないかと見られている。
フィリピンは『ホスピタリティー溢れる国』と表向きの評価は高いものの、利害が絡めばそんな悠長な国ではないことを今回の事件に限らず裏の顔は差し示している。
また、フィリピン人女性はいわゆる隠し子を持っている例が非常に多く、そういった存在を知らないイノセントな日本人がトラブルに巻き込まれる例も多く、結婚や交際時にはくれぐれも相手の身辺調査をしっかりやるべきとの声も多い。

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