新大統領ドゥテルテが政策の目玉にしている『違法薬物犯罪』撲滅キャンペーンの中、7月20日、マクタン・セブ国際空港【写真】で27歳の中国人女性が覚醒剤をスーツケースの中に隠し持っていたところを摘発、逮捕された。

この女性は中国湖南省出身の元看護士で、同日11時25分、香港からのキャセイ航空便で到着した。
税関検査で摘発された青いスーツケースの中には合板で見えないようにし11袋に分けた約4キロの覚醒剤(末端価格で620万ペソ=約1350万円)があった。
逮捕のきっかけは係官がスーツケースのおかしな膨らみに気づき、開けるように指示したが拒否されたために、同空港に配置されている麻薬探知犬を使って調べたところ、麻薬探知犬がスーツケースに大きな反応を示したために開錠して覚醒剤を発見した。
このお手柄の麻薬探知犬の名前は『ハチ』。
逮捕された中国人女性は中国政府が正規に2016年1月15日発行した10年有効のパスポートを所持していて、取り調べによると逮捕されるまでに今年は3月と5月にセブからフィリピンへ入国していて、定期的に覚醒剤の運び屋として出入国を繰り返していた。
取り調べに対して中国人女性は彼女の従兄弟の友人であるカナダ人からスーツケースを持って行くように依頼されていて、中身が何であったかどうかは知らないと否定している。
しかし、わずかな金で常習的な運び屋をやっていたのは明らかで、空港所在地のラプラプ市にあるホテルに3泊して、その際男女5人のフィリピン人と会っているのが確認されている。
今回の摘発は氷山の一角と見られ、空港当局は更なる警戒を計っているが、今回逮捕された覚醒剤常習運び屋の中国人女性を見逃した中国側当局や香港国際空港、キャセイ航空の検査体制の杜撰さも強く批判されている。
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