8月3日現在、累計コロナ感染者161万人以上、死者2万8000人以上を数えるフィリピンだが、1日当たりの感染者数は6000~7000人台が続いている。

1日当たり1万人以上を超える感染者を出しながら、オリンピックに現を抜かす日本よりは感染者数は少ないが高止まりしているのは変わらない。
マニラ首都圏と近隣州の感染状況は良くならず8月6日から防疫体制を一段強めた規制に逆戻りするが、日本同様打つ手がないのが実情である。
そういった中、フィリピン国内でマニラ首都圏に次ぐ規模のセブ地域で感染が拡大し、患者を受け入れる病院などの治療体制が崩壊に陥っている。
中部ヴィサヤ地域と分類されるセブ州、ボホール州、東ネグロス州、シキホール州全体での累計感染者数は8月2日に788人を記録し、その内訳はセブ州321人、セブ市154人、ボホール州96人、ラプラプ市86人、マンダウエ市と東ネグロス州は1人ずつであり、累計数11410人となった。
累計内訳はセブ州3104人、ボホール州1962人、東ネグロス州1027人、シキホール州32人となっている。
セブ州の内、大半はセブ市が占め3016人となり、この他にセブ州として統計に含んでいないリゾート地で知られるラプラプ市1210人、セブ市に隣接するマンダウエ市1059人がある。
激増する感染者のためにセブ市内の病院では感染者を受け入れ出来なくなり病院の外で待機させる事態が起きている。
また個人が治療用酸素を求めているために混乱が生じ、州当局は病院用を優先する命令を発し、医療用酸素生産は足りていると声明を出している。
同様にセブ市で治療を行う私立病院では400人の正規看護師が不足していて、市当局は募集をかけているが4分の1しか集まらず、適切な治療が出来ない状態になっている。
フィリピンは海外就労を目指す看護師が数万人待機しているといわれているが、薄給の国内病院を希望する者は少なく市当局は市内の私立病院で3ヶ月間働いたら、毎月1万ペソを上乗せすると勧誘しているが動きは鈍い。
【写真はセブを代表する私立病院】
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