|
メダル獲得数が国威発揚と、毎回国同士の熾烈な宣伝合戦の繰り広げられるオリンピックだが、南米で初めて開催のブラジル・リオデジャネイロで夏季大会は31回を数える。

フィリピンは夏季大会に今回を含めて21回参加、冬季にも4回参加している。
注目のメダルだが、ミンダナオ島サンボアンガ市出身、国軍でパイロット資格を持つ25歳の『ヘディリン・ディアス』【写真左、右は大統領】が重量挙げで銀メダルを獲得し、これはフィリピンの女性としては初めてのメダル獲得者となった。
このため、ディアス選手には政府から報奨金として最低でも500万ペソ(約1100万円)以上払われる予定。
この額はフィリピンの平均的労働者の30年分以上の収入となり話題を呼んでいる。
なお、今回のオリンピックにはフィリピンから13人の選手が参加しているが、メダル獲得は重量挙げの1個だけであった。
フィリピンの過去のメダル獲得数だが金はゼロ、銀は今回を含めて3個、銅は7個の計10個となったが、過去にはフィリピン系アメリカ人の選手が水泳で金メダルを獲得したこともあった。
次に、アセアン加盟国の様子だが、加盟10ヶ国は全て参加していて、今回の結果を金メダル獲得数順に順位を付けると、全部で206の参加国・地域がある中、35位にタイの2個、46位のインドネシア1個、48位のヴェトナム1個、54位にシンガポールの1個が続き、シンガポールの金獲得は同国史上初めてであった。
以下、銀、銅メダル獲得数を加えるとマレイシア60位、そして今回銀を得たフィリピンが69位に入った。
なお。フィリピンの通算メダル獲得数10個は、日本や中国のようにプロ選手養成と同様でオリンピックに莫大な金をつぎ込めない国としては健闘している方で、この他のアセアン加盟国は今回も過去にもメダル獲得はない。
参加することに意味があると見る向きにアセアン加盟国の参加選手人数を挙げるが、最多はタイの46人、以下マレイシア32人、インドネシア28人、シンガポール25人、ヴェトナム23人、フィリピン13人、ミャンマー7人、カンボジア6人、ラオス6人、最少はブルネイの6人であった。
なお、この数字は選手のみでコーチや役員の数は不明だが、公費で外遊できるために選手より役員の数が多い国がアセアンは多いと指摘されている。
また、費用対効果を考えると金メダル2個、銀2個、銅2個の計6個のメダルを獲得した軍事政権のタイがアセアンの中で突出している。
|