
セブ島北端沖合に浮かぶ『マラパスクア島』は近年、俗化激しいマクタン島のリゾートを嫌った外国人観光客から隠れたリゾートとして脚光を浴びているが、この島の海域ではダイヴィングで『オナガザメ』【写真】Thresher sharkを間近に見ることができ、セブ島南部オスロブ沖の『ジンベイザメ』見物と共に人気を呼んでいる。
ところが、9月28日、オナガザメなどを密漁していた漁船が、セブ島西岸北部ハグナヤ港で密漁を取り締まるチームによって摘発された。
このハグナヤ港は沖合にあるバンタヤン島へ渡る港として知られるが、摘発された漁船には色々な魚を入れた缶が70あり、絶滅危惧種とされている6メートル長のオナガザメが20匹見つかった。
密漁船はセブ島対岸の東ネグロス州からこの海域で操業し、船長以下13人の乗組員は法令違反によって取り締まり当局に拘束された。
調べによると、オナガザメは1キロ1200ペソで売られ、その鰭は1キロ1500ペソで取引されていて、常習的にこの海域で密漁が行われていた。
密漁に対しては船主を含めて1年~6年の刑期と5000ペソ~50万ペソの罰金が科せられるが、密漁した海域ではより重い6年~12年と10万ペソ~100万ペソの罰金が科せられる。
取り締まり当局は今回の摘発は氷山の一角と見ていて、更なる密漁船取り締まりを行うと監視体制を強めている。
一方、密漁が広く行われているのは市場にて獲れば売れる状況があるためで、密漁船取り締まりと同時に市場の取り締まり、監視を強化する必要があると指摘されている。

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