イギリスのコンサルティング会社『WE ARE SOCIAL』が毎年発表している『デジタルトレンド2017』によると、フィリピン人はフェイスブックやツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使用する時間数は1日平均4時間17分となり、これは世界で最も長い利用時間であった。
SNS利用では2位にブラジルの3時間43分、アルゼンチンとメキシコが3時間32分と2位に入り、スペイン語圏の中南米地域の利用が顕著であった。
アジア圏ではトップ10にマレイシア、タイ、ヴェトナムが入り、同地域での過熱ぶりが明らかになっていて、日本は1日の使用時間40分と意外に少なく27位となった。
このSNS利用に関して弊害の研究も多く発表され、『SNS利用者間で同傾向の人間同士で同じ情報を共有することで嘘が本当として広まる』と、アメリカの新大統領が嘘を臆面もなくSNSで発信するのはその典型例と見られている。
また『SNSは同時に他人の情報を知るために嫉妬や情緒不安定の原因になっている』など、その弊害が指摘されている。
SNS利用時間で世界一となったフィリピン人だが、SNS登録では2016年に1200万人が新規登録をし、前年比で25%の伸びとなりこの数字は世界7位であった。
なお、フィリピンのSNS利用はフェイスブックが1位で、登録者数ではフィリピンは人口1億人に対して6000万人の登録があり、これは世界6位の登録者数となった。2位には動画サイトのユーチューブが続いた。
次にインターネット使用時間だが、パソコンからの接続時間は5時間23分となり、世界最長利用時間を記録し、これは今やフィリピンの一大産業に発展したコールセンター業務と関係があると見られている。
一方、個人使用が大多数のスマホや多機能端末からの使用時間は8位の3時間36分となった。
このようにインターネットの普及が急速に進んでいるフィリピンだが、接続速度はマレイシアやヴェトナムの半分程度の毎秒4.2Mbと遅く、普及に比べて技術が遅れている事が明らかになった。
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