8月24日にセブ市の路上で、自動車を運転し交差点で停まった時に銃撃され、死亡したセブ市在住の71歳の邦人女性の殺害を指示したのは、夫の疑いが濃いと捜査当局は発表した。

同事件の解明は麻薬捜査で9月21日に捕まった27歳のフィリピン人女性からの取り調べからで、殺害実行犯はこの27歳のフィリピン人愛人で、その背後に日本人の夫が居ることを自白した。
この事件は当初、何者かによる怨恨ではないかと捜査が進められ、疑わしい人物も浮上していた。
しかし、逮捕された女によると、殺害の背景は日本人夫と妻の金銭トラブルとされている。
殺害を指示したとされる夫は20年近くセブに在住し、フィリピンの雑貨を日本へ輸出する会社を妻と経営していた。
また、セブ日本人会へも夫婦で入会し、夫は積極的な発言で知られていたが、身体を壊し日本へ戻っていた時期もあった。
このセブ日本人会だが、最近でも理事であった人物が経営する英語学校の経営権を巡ってトラブルになり、現地警察に逮捕される不祥事が発生。
セブ日本人会を古くから知る人からは『商売や名を売るために日本人会に入り、理事になる人物が多いのが現状』で、セブ日本人会の緩いガヴァナンスも問題と指摘している。
同事件は、被害者が三菱のSUVを運転し交差点で停まった際に、オートバイに同乗した2人組が接近し発砲。そのまま車は交差点を横切って、中央分離帯に衝突して車が停車。
2人組はその車を追って分離帯で停まっていた車の被害者に再度発砲して、殺害に至っている。
違法薬物で捕まった女性の供述から、思わぬ展開となった邦人女性殺害事件だが、現在日本に居るこの日本人夫に対して、フィリピンの警察当局がどのような措置を取るか不明。
しかしながら、日本の捜査当局もこの事件のこの展開には関心を深めていて、日本は日本で捜査が行われると見られている。
その場合、この日本人夫は実行犯より刑の重い『殺人教唆』が適用される。

|