パラワン本島に連なり、リゾートして有名なブスアンガ島【地図】コロンで、大阪府出身の59歳と茨城県出身の24歳の邦人男性が行方不明になっていた事件は、2人とも射殺され遺体は切断されて近くの島の海に遺棄されていたことが分かった。
2人は5月30日、コロンにあるホテルにチェックイン後の午前11時30分頃、島巡りに行くと出掛けたがそのまま行方不明。
警察が地元情報を元に調べたところ、2人は出発地のコロンから40キロほど離れたガロック島で頭部を撃たれて射殺されたことが分かった。
捜査の結果、この殺害に関わったと見られる地元の人間5人を拘束。
また。この犯行を指示したと見られるパラワン本島で会社を経営する50代の邦人も拘束された。
この50代の邦人は、日本では節電機器を販売する会社を経営していて、フィリピンとの繋がりは不明だが近年は畑違いの事業をパラワン島を舞台に始めた。
この事業会社は日本人を夫にするフィリピン人女性を責任者にしてパラワンの州都プエルト・プリンセサ市に会社を設立。業務はエビなどの養殖海産物を扱い、その他パラワンから芸能人を日本へ斡旋したり、地元民相手に小口の融資を行なっていた。
しかし、儲けられるなら何でも手を出す、コンサルタントと称しフィリピンを食い物にす典型的な人物。
被害者2人とこの50代の人物との関係はまだ不明だが、被害者のパラワンの現地案内をしていて、捜査当局は経営する会社の内情から保険金目当ての殺人ではないかと調べを進めている。
なお、被害者の遺体が遺棄されたとみられる海域を、警察と沿岸警備隊が捜索したところ6月2日、遺体の一部分が発見された。
ブスアンガ島はマニラから空路で直接入れるリゾートとして脚光を浴びている地域で風光明媚な付近の島巡りが売り物となっている。
しかし、パラワン本島北部で著名なリゾートのエル・ニドで5月5日、アメリカ国籍を持つ邦人女性が強盗によって殺害された事件に続く殺害事件が発生し、秘境と持ち上げられるパラワン地域の治安は必ずしも安全ではないことが露呈している。
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