フィリピンに3ヶ所ある『世界自然遺産』の1つ『地底川』【写真】があり、リゾート開発が盛んなパラワン島は国際便も就航し、ボラカイやセブといった既成の観光地を凌ぐ勢いを見せている。
しかし、同島北部にある世界的な秘境リゾートと知られる『エル・ニド』で73歳のアメリカ国籍を持つ日本人女性が何者かによって刺殺される事件が起きた。
事件が起きたのは5月5日で、刺殺体は早朝の午前4時40分頃、被害者宅の居室内で被害者の息子によって室内で発見され、刃渡り25センチのナイフが現場に落ちていた。
犯行の模様については、犯人は台所のドアを破って侵入し、被害者の居室に行って就寝中の被害者を刺殺したと見られ、被害者は首や上肢などに複数の刺し傷を受け死亡に至っている。
その後の調べで室内にあった貴重品の入った金庫が不明になっているため、捜査当局は怨恨と強盗の両面で調べを進めている。
なお、被害者宅には監視カメラが設置してあり、これによると2人の男が写っていて、内1人は頭にヘルメット状の物を被り、白っぽいTシャツでナイフを持った人物が写り、捜査当局は解析を急ぎそれぞれの人物特定を試みている。
リゾート地帯と知られるエル・ニドでこのような事件が起きたことに地元には衝撃が走っているが、地理的にエル・ニドは陸の孤島状態のため、犯人の検挙は容易いと見ていて、地元住民の協力を得るために捜査当局は懸賞金10万ペソ(約26万円)を提示して犯人を追っている。
なお、この事件は4月20日にマニラで発生した邦人銃撃殺害事件に次いで起きた今年2例目の『邦人殺害事件』となった。
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